【Deeper 魚群探知機 Heroインタビュー】釣りが楽しすぎてロッドまで自作してしまった話(田中豊基さん)

Deeper 魚群探知機 の魅力を発信していただいているHeroのみなさんのライフスタイルに迫るIntroducing Deeper Hero。今回は兵庫県で活躍する田中豊基さん。最近はロッドまで自作するというこだわりに迫ります。

Q.ここ2年程、九州を中心に釣りをされていましたが、昨年、兵庫に戻られたと聞きました。

田中

そうなんです。私は元々、京都出身で、現在は兵庫県姫路市に住んでいます。昨年11月に兵庫に戻ってきましたが、それまで2年間は仕事の関係で福岡に単身赴任していました。福岡にいたときは年間250日ほど釣っていました。近くに有明海に流れ込む筑後川がありまして、この川が非常に魅力的なんです。単身赴任の話が出た時も、借り上げ社宅は川から遠かったので、自分で職場と筑後川の中間にアパートを探して会社と交渉しました(笑)その頃は筑後川が本当に楽しくて、仕事は週休2日でしたが、釣りのほうは週休1日でした(笑)何が楽しいかというと、有明海というとムツゴロウのいる干潟が有名ですが、そこに流れ込む筑後川も泥の水で透明度は30cmくらいなんです。噂には聞いていましたが、それでも初めて見たときは豪雨の後か!?って思いました(笑)。しかも、干満差が5mもあるんです。川なのに満潮時は海から上流へ逆流するんですよね。もう1時間で水深が1m増減するような驚くべき川なんです。そこに1mを超えるシーバスがいるんです。私の単身赴任は2年と決まっていたので、その2年間にどうしても1m超のシーバスを釣りたいと川に通ったわけです。

Q.単身赴任中に、釣ることができたんですか?

田中

ダメでした、(溜息)。それまでも釣りは週休1日でしたが、最後のころは徹夜をしたり、それこそ休みなく通っていましたが、結局92cmが最大で、1m超を釣り上げることはできませんでした。そんな終盤にヒジを故障してしまいまして、医者にはテニスヒジだと診断されました(笑)。現在は少しの間休養中で週末アングラーやってます。

seabass

Q.そこまでいくと、もはや趣味というよりアスリートですね(笑)。田中さんが釣りを始めたきっかけは何だったんですか?

田中

釣りを始めたのは10歳のころだったと思います。私の家からは琵琶湖が近く、ちょうどバス・ブームの時期だったので、まわりのみんながおこづかいをためて琵琶湖に通ってた時代だったんです。うちは道具がなかったんですけど、当時はよく新聞広告に「不用品あげます」みたいな広告がありましたよね?そこに「釣り具あげます」というのがあって、親といただきに行きました。それは川で使うハヤ・オイカワ用の釣具だったんですが、とにかくそれから釣りにはまりましたね。時間があったら鴨川で釣ったりザリガニを捕まえたり、おこづかい貯めて琵琶湖に行ったりしました。かまぼこ板を削ってルアーを作ったのもそのころですね。そのころのおこづかいはとてもいくつも釣り具を買うほどではなかったので。家にも金魚がいたりして、次第に生きもの好きになりました。その後、近畿大の水産学科に進んで養殖や水質環境学を勉強したんですが、その頃も琵琶湖のほとりの他の大学に出向で研究してたので、暇さえあれば釣りにいっていました。うちの大学には釣同好会というのがあって、そこの会長をしていました。その後は、観賞魚業界の会社に就職しました。その後、名古屋、千葉、兵庫と転勤しましたが大体どこでも営業車には釣り竿が積んでありましたね(笑)。そして、充実した福岡の2年間を経て現在に至る、という感じですね。

Q.見せていただいた自作の釣り竿もとても自作とは思えないほどのクオリティで驚きました。自作についてお話聞かせていただけますか?

田中

もともと人と同じものが嫌いだったんですよ。親に聞くと「〇〇くんが持ってるから欲しい」といったこともないそうです。まぁ、天邪鬼なんでしょうね(笑)。子どものときはブロック遊びが好きだったり、工作は得意でした。そのうち、自分だけのものを作りたいという欲求に変わったんです。釣り具って毎年モデルチェンジするので買い替えるとお金がかかるじゃないですか。子どもの時はお金がなかったので、針とか部品とかだけ買ってきて自分でルアーを作っていました。そのうち、リールを修理したり、カーボンのブランク部分だけを買って、グリップとガイドを自分でつけた竿を作るようになりました。自動車にはまっていた時期もあってフロントグリルやリアウイングを自分で作ったこともあります(笑)。これまで20本くらいの竿を作ったでしょうか。最近は仲間から注文が来たりもします。釣り竿ってグリップやガイドのつけ方で使い心地がガラッと変わるんですよ。市販の竿は量産型なのでどうしても画一的になってしまいますけど、本来は体形や筋力に合わせた釣り人それぞれに最適な釣り竿っていうのがあると思うんです。

handmade rods

Q.だんだんお話が職人っぽくなってきましたね(笑)

田中

でも、これはあくまで道楽の範疇にとどめておきたいなと思っています。商売にしてお金儲けを考えると作りたいものが作れなくなるかなと思います。仕事の合間に作るので1本に2か月ほどかかってしまうのでそもそも量産は難しいんですけど。以前に全面バラ柄のロッドが欲しいといわれたときは驚いたこともあります。私は使う人にとって一番楽しいモノを作りたいと思っています。

lure

Q.やっぱり自作の道具で魚が釣れた時の嬉しさは格別でしょうね。

田中

そうですね。一番うれしいのは自作のルアーが水中で思った通りに動いたときでしょうか。水中での動きを想像して木を削ったりしているものですから、いざ水の中に入れて想像通りに動いた時の感動は、作った人にしかわからないと思います。それで、さらに魚が釣れた日には、そりゃあ嬉しいですよ。今、竿はプロトタイプが確定してきた段階なので、今後はもう少し力を入れてみようかなと思っています。

Q.最後にDeeperを使ってみた感想を伺いたいのですが。

田中

Deeperが一番役に立ったのはやっぱり筑後川ですね。2年という限られた時間の中で濁った水の中から1m超のシーバスを釣り上げるという目標を立てたのですが、いざ釣り始めてみると、いったい何個のルアーを根がかりで取られるんだろうと絶望したんです。そんなときに出会ったのがDeeperで、これは画期的だと思いましたね。あまり時間がないときや、昼間、潮の流れが悪いときにDeeperを投げて水深を把握し、川底の地形図を作っておくんです。そうすることでシーバスが活性化する夜にルアーを投げることで、根がかりがすごく減って、効率的に釣ることができました。なんせ干満差5mの川なんで(笑)、さっき立っていたテトラがあっという間に水に沈む、ということが起きるんです。シーバスにとっては、黙っていても上流や海からエサが流れてくるのでいい環境ですよね。満潮時にはテトラや岩が沈んでいるので水深が場所によって変わるんです。そんな地形や水深を把握できるのもDeeperの強みですね。昔の人は浮きに鉛をつけて何回も投げて水深を探って記憶していたみたいです。やっていることはDeeperと同じでしょうけど、時間のない私にはDeeperがあって本当に助かりました。水深、水温、水中の地形を把握してから釣りをしたいアングラーにとっては本当に最強の味方だと思います。

ご自分のことを、「ただの釣りバカです」と言っていた田中さんの言葉の端々には、アスリートや職人のような言葉が混ざっていました。人と同じことは嫌いという田中さんだからこそ最先端のテクノロジーDeeperの機能を最大限活用することができたのではないかと推測しています。近い将来、ぜひまた筑後川でチャレンジして1m超のシーバスを釣り上げていただきたいと思います。

田中さんの釣りや制作活動については以下のブログをご覧ください。

【我楽多箱】シーバス放浪釣り日記

https://toyopu.naturum.ne.jp/

田中 豊基
兵庫県在住。サラリーマンの傍ら年間100日以上竿を振るアングラー。ほかの人が持っていないものを使いたいというものから釣り具の自作をはじめ、現在はロッドまで自作する。

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